行動の結果と性格は別評価。混同するからセルフイメージがネガティブなものになる。
■セルフイメージが下がる原因
内容にもよりますが、出た結果に対しては、冷静な思考というよりも、つい感情で反応してしまいがち。
特にそれが望まない結果である場合には、つい自分を責めてしまったり、自分自身のパーソナリティを否定したくなったりするもんです。
しかし、結果に対して目を向けるべきは、行動の過程です。その手段や方法であって、あなたの性格に対してではないでしょう。
もちろん、手段や方法へ取り組む姿勢や、手段や方法を選択するプロセスについては、性格要因にまで切り込む必要はありますが、それはまだ先の話し。
とはいえ、私たちは往々にして、結果に対する評価を手段や方法ではなく、自分自身の性格に直結して考えてしまうことがある。
こういう失敗をしたのは、自分が無能だからだ。
人間関係がこじれたのは、自分の性格が悪いからだ。みたいな。
いや。それ関係ないでしょ。
まあまるで無関係とは言いませんが、そこに至る前に考えるべきことがあるじゃないですか。
その結果になった手段や方法は正しかったのか。正しくなければ他にどういう方法があったのか。それを改善して再チャレンジは可能か。など。
そのプロセスをすっ飛ばして、単純に自分の性格や脳力の問題に結びつけるから、本質が見えなくなる。
挙句の果てには、「うまくいかない理由=自分の脳力の欠如」という公式を勝手につくってセルフイメージがどんどん歪んでいってしまう。
■それはそれ。これはこれ。
形成外科医であり、サイコ=サイバネティックス理論の提唱者として知られる、マクスウェル・マルツ博士は言います。
何か誤りを犯したとき「私は失敗した」と言えば、失敗は一つの行為の結果にしかすぎません。
ところが、「私は失敗者である」と表現すれば、自分と誤りは一体化され、自分は失敗型のパーソナリティをもつ人間であると言っていることになってしまうのです。この考え方は、誤りを自分の中に固定化させ、永久化することが臨床心理学の実験でも証明ずみなのです。
マクスウェル・マルツ
Success Dynamics of Psycho-Cybernetics
事実としての結果は結果として受け容れればいい。その上で反省をしながら次のステップにいくことを考える。
そしてパーソナリティは別の問題として切り分ける。
それを混同して一体で自分自身に言い聞かせてしまうから、セルフイメージまでもがその言葉に引きずられてしまうのでしょう。
<参考過去記事>
図解あり/言葉はイメージを生み出す。良いイメージを描きたければ、良い言葉を使おう
もちろん、それは自分自身のことに限ったことじゃない。
誰か他人の行動が生み出した結果に対しても同じこと。
その結果と、個人のパーソナリティを直結して考えてしまうと、その人を色眼鏡で見ることになる。だからその人の本質を見誤るのでしょう。
結果を分析して必要に応じて反省したり、そこから課題を見出すことは必要です。
しかし、それは自分自身を否定することではない。それはそれ。これはこれですから。
だから何か望まない結果が出たときには、その行動は反省するけれども、自分自身は否定しないことです。
自分のセルフイメージは常に最良な状態に保っておきたいですもんね(^。^)y-.。o○
理想のセルフイメージを描く方法。9月までの予定を更新しました。
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