【実録】好きになり方を忘れたアラフォー女子。好きの気持ちを発揮するために必要なこと。
※過去の関連記事集はこちら⇒【実録】男と女の事件簿
あらすじ
仕事に没頭していた30代前半を終え、40代になる前にパートナー探しをはじめてみたときに、彼女の心に沸き起こった違和感。それは、異性を好きになる感覚を忘れてしまったというものでした。恋愛から数年離れていた彼女が、異性を愛せるようになり結ばれるまで。彼女の心の中で起きた変化の正体とは。
■久しぶりのパートナー探し
国内の大手電機メーカーで企画職に就く、バリバリのキャリアウーマンの富美子さん(37歳/仮名)はパートナー探しに苦戦しています。
富美子さんは、31歳のとき、大学生のときから付き合い、結婚まで考えていた彼と別れて以来、ずっとパートナーがいません。当時の彼と別れたのは、専業主婦を望む彼と、キャリアを積み重ねたい富美子さんとの、価値観の相違からでした。
仕事を選んだのは自分。彼に一切の執着も未練もない。しばらく彼氏もいらないし、仕事にだけ集中できるから、むしろ別れたのは良かったこと。
そう割り切って、ここ6年は、仕事にだけ集中していました。しかし最近、大きなプロジェクトが山場を越え、落ち着いたこともあって、富美子さんは、独り身の寂しさにふと気づいたのでした。
そこで富美子さんは、その寂しさを埋めようと、パートナー探しを始めることにしました。友人との合コン、婚活パーティー、婚活アプリなど、元々が行動的かつ、社交的な富美子さんは、さまざまな方法を駆使して、多くの男性に出会いました。
■恋愛の感覚を忘れた
私が、そんな富美子さんに会ったのは、彼女がパートナー探しを始めて、6か月程度経過した頃です。彼女は私に言いました
「出会いはあります。でも男性を好きになれないんです。好きになる方法がわからないんです」
以前の彼と別れて数年、仕事にだけ集中していた富美子さんは、男性を好きになる感覚が、まったくわからなくなった。恋愛そのものをどうすればいいのか、わからない。と彼女は語ってくれました。
さて、富美子さんは本当に、恋愛の方法、好きになる方法を忘れてしまったのでしょうか。
まず好きになるという感情は、本能に直結するものですから、何かしらの原因が無い限り、それを「忘れる」ことはありません。人を嫌いになることは忘れないわけですから、好きになることも、忘れることはないのです。
ではなぜ、富美子さんは男性を好きになれないのでしょう。なお、富美子さんは異性愛者であり、異性関係に絡めた心身のトラウマ等はありません。
■好きになれない本当の理由
実は、富美子さんは、男性を好きになれないのではなく『出会ってすぐ、好きになれない』のです。そう。好きになるより前に、この人違うな、と心のシャッターを、自分で閉ざしてしまっているのです。
富美子さんの過去の恋愛では、出会ってすぐに、相手を好きになり、そうして交際がスタートするというものでした。多くの人にとって、10代から20代前半にかけては、知識も経験が少ない分、感性と体力、そして勢いが旺盛な時期。恋愛に対しても貪欲で、いわゆる一目ぼれが起きやすい時期でもあります。
しかし、歳を重ね、自分の価値観や人生観も固まって、世の中のこともおおよそわかってくる30代の後半。人を見る目も、物事の判断も自然と慎重になるものです。
会って間もない相手のことをすぐに「いいな」くらいは思えても、「好き」と思えるようなことは多くはないのです。
これは、数多くの男性に会っていながらも、「出会いがない」と言う女性にも、同じように当てはまること。それは「出会いがない」のではなく、「すぐに好きになれる相手との、出会いがない」ということを意味しています。
■時間とともに、感情が高まる
若い時期や、特殊な条件下での出会いなどを除き、ある程度の年齢を重ねた女性から、早い段階で恋愛感情の高まりが埋まれることは多くはありません。
特に女性には出産・育児という心身の負担となるリスクを、本能的に抱えています。つまり、この人の子を産んで大丈夫か、この人は育児期間に守ってくれるか。ということを見極めるため、男性と比較しても慎重かつ、ゆっくり恋愛感情が高まっていく傾向にあります。
会った当初は好きじゃなかった。いや、むしろ嫌いだったし、付き合うことなど想像もしていなかった。なのに、グイグイ押されているうちに、なんとなくその気になって、ダメ元で付き合いはじめる。やがては、自分ほうが好きになって、別れるときは、ピーピー泣いて大騒ぎ。
という経験の一度や二度は、女性にとってはよくある話しかもしれません。
つまり、時間をかけて、関係性が深まっていけば、意識しなくても、自然に恋愛感情は高まっていくということ。もちろん時間をかけてもダメな場合はあるでしょう。それはそれで、単純に合わなかっただけのこと。また次の相手との関係を深めていけばいいということ。
■付き合ってみれば好きになる
不動産屋で部屋探し。なかなか好条件は見当たらず、いよいよ時期も迫って、いくつか妥協をしながらも、入居も決めてみる。住んで数か月、最初は不満もあったけど、住めば都で、この部屋も意外と悪くない。
男と女の関係も、ある意味で同じこと。好きではないし、気に入らないこともある。そう言いながらも、付き合いはじめてみれば、その中で良いところを見つけ合いながら、なんとなくうまくやっていけるもの。そして付き合う期間に比例して、どんどん好きになっていくんです。
だから、まずはよほどの事故物件でもない限り、住んでみることです。それでダメなら引越しすればいいだけだから。
まずは関わりを深めてみる。するとやがて好きになっていき、そのお相手が結果的に、本当に大切な人になることも多いのだから。
そうして富美子さんは、熱心にアプローチしてくれていた同じ会社に勤める、まったく畑違いの研究部門の少し年下の男性と、お付き合いをはじめました。
最初はドキドキしない、とか、いい人だけど面白みに欠けるなど、愚痴めいたことをいろいろ言っていましたが、交際して1年。先日、その彼と入籍したという、幸せそうな報告をくれました。
<まとめ>
状況を冷静に判断する力を高める、個別コンサルティング
※過去の関連記事集はこちら⇒【実録】男と女の事件簿
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