思いやりの心があれば、言葉の意図を読み取れる。相手の心情を理解できれば、心の距離がグッと近くなる。
■言葉で伝わらないこともある
いくら思うことがあってもそれを口にしなければ伝わらない。いくら思ってもらっても、それを口にしてもらえなければ伝わってこない。
とはいえ、いくら口にしたからといったって、伝えられることには限りがある。思いのすべてを言葉にするのは容易じゃない。
どんなに言葉を尽くしても、言葉じゃ伝わらないこともある。言葉だけじゃ伝えきれないことだってある。
まあ現実には、いちいちそこまで伝え切ろうと思って、言葉を発してることもないでしょうがね。普段は用件として優先すべき事項と、それに対して適切と思われる語句を、その場で当てはめて、声に乗せて発してるだけのことで。
だから言葉そのものを聞くだけなら、相手の本心はわからない。わかるのは、相手が発した言葉そのものの意味だけですよ。
なぜその言葉を発したのか。どのような意図があってそう言っているのか。その語句を選択した意図は何か。それらを通じて、その人が何をどう考え、ホントは何を求めているのか。
もちろん超能力者でもなきゃ、そこまですべてわかるわけなんかない。それにわかる必要だってないでしょう。
それでも、わかろうとすること、汲み取ろうとすることで、何となくぼんやりとでも相手の意図が見えてくる。相手の思いを感じることができるというものですわ。
だからこちらも適切に対応できる。好意を抱いてのことなのか。悪意をもってのことなのか。それとも単に言いたいだけの暇人なのか。細かいことまでわからなくても、それくらいのことくらいは汲み取れるでしょう。
汲み取ってみたところで、実際にはほとんど他愛もないことだし、それこそ思いつきで言ってることばかりなんですがね。それはそれでスルーすればいいだけのこと。
<参考過去記事>
人は思いつきでモノを言う。しかも言いっ放しで覚えてない。だから華麗にスルーでOK!
それにしたって、相手の意図を読み取るからスルーできるということ。言葉をそのまま額面通りに受け取っていれば、また違った対応になるかもしれない。そんなことで右往左往させられるかもしれない。
まずは相手の言葉の意図を理解しようとすることでしょう。汲み取ろうとすることですよ。それだけで余計なことで疲れることもなくなりますから。
■気遣いと思いやりが信頼関係を築く
よくコミュニケーションの基本は相手の話しを聞くことだ。なんて言われますが、別に聞いてりゃいいってもんじゃない。言葉を額面通りに受け取ること自体には、それほど大した意味などない。
大事なことは、相手が何でそう言っているのかを汲み取ろうとする、こちら側の心の動きですよ。それはつまり、相手の立場で考え、相手を思いやり、相手の心境を理解しようとする気遣いの一つ。
だからそこは想像力を働かせればいいだけのこと。言葉に対していちいち反応するのではなく、一呼吸入れながら相手の心に想いを馳せる。
それだけで相手も自分も幸福になれる。いや、幸福になるまでいかなくても、少なくとも踏む必要のない地雷を踏むことはなくなる。不幸にはならない。
<参考過去記事>
図解あり/想像力を使えば相手も自分も幸福になる。怠けて想像力を使わないから、傷つけるし傷つけられる。
まあ人間関係のトラブルの原因のほとんどが誤解に基づくものですよ。そして誤解の原因はお互いの気遣いの足りなさから起こること。
ちょっと考えてあげればいいだけのこと。ちょっと相手の言葉の含まれた意図を読み取ってあげればいいだけのこと。その優しさや気遣いを忘れてしまうから、余計なトラブルになるんです。特に身近な相手との馴れ合いだと。
もちろん読み取った意図が、外れていることだってある。そうだろうと思っても確証得られないことだってありますよ。そんときゃそれこそ言葉に出して聞けばいいだけのこと。
「それってこういうこと?」「望みはこれですか?」。って、そりゃまあ聞き方や問い方はいろいろあるので、それはその場そときに応じて考えればいいでしょう。
別にくだらない腹の探り合いをする必要なんかないんです。でも言葉では伝えきれない要素がある。それを読み取ろうとする気遣いは、お互いの距離をグッと近づけるもんですよ。
結局のところ、双方が思いやりと気遣いの心がある関係が、信頼し合える関係ってもんですしね(^。^)y-.。o○